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2014.8.8 作成

【センサー・メモリー走行パターン】列車の方向を変えたり、往復させよう(シャトル・応用編)

3線でシャトルする

Y字型に引き込み線があり、それぞれの引き込み線に停車している列車が交互にシャトルするレイアウトです。
この形がどうして難しいのかというと、Yの下の棒に相当する部分では、1つの線路上に2台の列車が走行することになるため、シャトルトレインの設定だけでは列車がぶつかってしまい、正しく走ることが出来ないからです。

1カ所でも2編成以上の列車で線路を共有する部分がある場合には、何らかの手段でその区間には列車が同時に1台しか入らないように制御する必要があります。
このためには、条件に従って列車を止めたり走らせたりすることが必要です。
その手段としては、いくつかのやり方がありますが、代表的な方法としては、センサーとメモリーを組み合わせるか、またはセンサーと信号機を組み合わせることになります。それぞれの方法にメリットとデメリットがあります。

メモリーによるY字形シャトル

センサーとメモリーを組み合わせて、Y字形のシャトルを行います。

メモリーで各列車を制御することのメリットは、CS2本体だけで設定が完結し、他に設備が必要ないという点です。
逆にデメリットは、メモリーの設定を列車ごとにする必要があるため、列車の位置を変更して動きが変わったり、列車を入れ替えたりする度にメモリーを変更しなくてはならず面倒だという点です。

このことから、メモリーによる自運転は、レイアウト上を走る列車の数がある程度少なくて、動き方が決まっている場合に有効だと言えるでしょう。

この運転のメリット

・センサー以外の設備が不要で、CS2本体だけで設定が出来る。

この運転のデメリット

・メモリーを列車ごとに正確に設定する必要がある。
※せいぜい3~4編成くらいまでが現実的。

メモリー設定を考えてみよう

メモリーによるY字形シャトルの動きを考えてみます。
全体を一気に考えることは困難なので、ひとつひとつの動きに分割して考えていきます。

Y字形シャトルでは、分岐した2カ所の引き込み線に止まっている列車が、交互に往復して、元の引き込み線に戻るという動きになります。
それぞれの引き込み線を1、2、3として、列車をA、Bとして、3本の引き込み線にはそれぞれコンタクトセンサーが設置してあるとします。この動きを分割してみましょう。

Y字形シャトル図

動きのきっかけになるのはセンサーですので、列車がセンサーを通過する単位で区切って考えます。

列車Aが引き込み線3で向きを変えて戻る

最初に、A、Bいずれかの列車が走り出します。わかりやすくAが最初に走ると考えます。
Aは引き込み線3の端まで行ったら、元来た線路を折り返して戻ります。

「列車Aが発車する」という動きが最初にありますが、これは実は隣の引き込み線2に列車Bが戻ってきた時が、動作のきっかけになりますので、今はその部分は考えません。
あくまで動きは『センサーを通過したタイミング』ごとに分割して考えることが大切です。

列車Aが引き込み線3で折り返す時の条件を、レイアウト全体を見て考えます。
列車Aが引き込み線3で折り返す時には、列車は図のように止まっているはずですから、条件はこうなります。

【列車Aが引き込み線3で折り返す時の条件】
(1)引き込み線3のセンサーがオンになった時
(2)引き込み線2に、列車Bが停車している時

(2)の条件に気がつくかどうかがポイントです。
(2)の条件がない時というのは、つまり、引き込み線2に列車Bがいないということですから、列車Bが動いている時であって、列車Aは走っていてはいけないのです。

Y字形シャトル列車Aが引き込み線3で折り返す

条件が成立した時の動作は【列車Aは停車して、向きを変えて、逆向きに走り出す】ですから、メモリーに設定するとこうなります。
いちから自分で設定するのではなく、実際に列車を走行させた状態を記録して、それを編集するようにしてください。

Y字形シャトル列車Aが引き込み線3で折り返すメモリー設定

メモリーの中の下向きの矢印は『即時停車する』という命令です。
CS2の場合には列車が走っている時に、向きを変える(進行方向の反対の矢印をタッチするか、コントロールノブを押し込む)と、列車はその場で急停車して向きが変わります。
この動きの『その場で即時停車する』という命令が、下向きの矢印です。
※下向きの矢印を入れないと、列車は速度ゼロになるまで走り続けます。
急停車すると書きましたが、速度がゼロになっていれば急停車はしませんので、その前の減速命令には、十分停車できるだけの遅延時間を確保しておいてください。

列車Aが引き込み線1で停車して向きを変えたら、隣の引き込み線2の列車Bが発車する

引き込み線で反転した列車Aが、引き込み線1に戻ってきました。
列車Aはそこで停車して、向きを反転し、次は隣の引き込み線2の列車Bが発車する番です。

この時の条件を、レイアウト全体を見て考えます。
列車Aが引き込み線1で折り返す時には、列車は図のように止まっているはずですから、条件はこうなります。

【列車Aが引き込み線1で折り返す時の条件】
(1)引き込み線1のセンサーがオンになった時
(2)引き込み線2に、列車Bが停車している時

ここでも(2)の条件を忘れないようにしてください。
列車Bが引き込み線2に停車していないと、そもそも列車Bを発車させることが出来ません。

Y字形シャトル列車Aが引き込み線1で折り返して列車Bが発車

条件が成立した時の動作は【列車Aは停車して、向きを変え、引き込み線のポイントを引き込み線2側に切り替えてから、列車Bが発車する】ですから、こちらはこう設定します。
ポイントを切り替えることを忘れないようにしましょう。ポイントは引き込み線3に列車Bが入った時に切り替えてもいいのですが、今回はわざわざスプリングのままでポイントを通過させる意味がないので、このタイミングで切り替えた方がいいです。

Y字形シャトル列車Aが引き込み線1で折り返すメモリー設定

列車Bが引き込み線3で向きを変えて戻る

列車Bは引き込み線3の端まで行ったら、元来た線路を折り返して戻ります。

列車Bが引き込み線3で折り返す時の条件を、レイアウト全体を見て考えます。
列車Bが引き込み線3で折り返す時には、列車は図のように止まっているはずですから、条件はこうなります。

【列車Bが引き込み線3で折り返す時の条件】
(1)引き込み線3のセンサーがオンになった時
(2)引き込み線1に、列車Aが停車している時

(2)の条件が必要なのは、列車Aの時と同様です。

Y字形シャトル列車Bが引き込み線3で折り返す

条件が成立した時の動作は【列車Bは停車して、向きを変えて、逆向きに走り出す】ですから、こう設定します。

Y字形シャトル列車Bが引き込み線3で折り返すメモリー設定

列車Bが引き込み線2で停車して向きを変えたら、隣の引き込み線1の列車Aが発車する

引き込み線で反転した列車Bが、引き込み線2に戻ってきました。
列車Bはそこで停車して、向きを反転し、次は隣の引き込み線1の列車Aが発車する番です。

この時の条件を、レイアウト全体を見て考えます。
列車Aが引き込み線1で折り返す時には、列車は図のように止まっているはずですから、条件はこうなります。

【列車Bが引き込み線2で折り返す時の条件】
(1)引き込み線2のセンサーがオンになった時
(2)引き込み線1に、列車Aが停車している時

Y字形シャトル列車Bが引き込み線2で折り返して列車Aが発車

条件が成立した時の動作は【列車Bは停車して、向きを変え、引き込み線のポイントを引き込み線1側に切り替えてから、列車Aが発車する】ですから、こう設定します。
ポイントを切り替えることを忘れないようにしましょう。

Y字形シャトル列車Bが引き込み線2で折り返すメモリー設定

はい。これで1ループして最初の動作に繋がりました。
上記の4つのメモリーが設定されていれば、このレイアウトは正しく動作するということになります。

実際に動画で見てみよう

どうでしょうか。うまく動きましたか?

メモリーの場合には、デメリットで書いたように、この列車配置でこの動きしかすることができません。
例えば、AとBの列車の位置が入れ替わっただけでも、メモリーの内容は編集しなければなりません。
『この列車』をという指定をして命令を出しているからです。

信号機によるY字形シャトル

次に、センサーと信号機を組み合わせて、Y字形のシャトルを行います。

信号機を設置することのメリットは、列車を入れ替えてもよく、汎用的なレイアウトに出来るということです。
逆にデメリットは、信号機を購入しなければならないという点です。

このことから、信号機による自動運転は、レイアウト上を走る列車の数がある程度あって、いろいろな列車を走らせる場合に有効だと言えるでしょう。

この運転のメリット

・信号機で列車が止まるので、列車側の設定はシャトルだけで簡単。車両の入れ替えも容易。

この運転のデメリット

・信号機を購入して設置する必要がある。
※今回の動画ではコスト削減のために、m84デコーダーとアナログ信号機を使用しました。

信号機ですが、デジタル信号機とアナログ信号機の2種類があります。
デジタル信号機はデコーダーが入っていて、そのまま直接CS2からコントロールでき、ブレーキモジュールを別途機器を追加して組み込むことも出来ます。
アナログ信号機はデコーダーがないので、m84など外付けのデコーダーで制御する必要があり、ブレーキモジュールも付けられませんが、価格は圧倒的に安いです。
デジタル信号機は1個9,000円~1万円以上程度しますが、アナログ信号機は2,000円程度です。
m84デコーダーは1万円くらいですので、つまり、信号機でただ列車を止めるだけで良いのなら、デジタル信号機を2個買うよりも、m84デコーダーとアナログ信号機を2個買った方がトータルでは安くなります。

※参考価格として、2014年7月現在メルクリンショップHRSの店頭価格で比較した場合(すべて税別です):
デジタル信号機(2灯式):1個 \8,060、2個買うと、\16,120
アナログ信号機(2灯式):1個 \1,760、m84デコーダー 1個 \8,820、全部買うと、\12,340

シャトルの設定

信号機を設置すると、信号機を赤にしている間は、列車を停車させておくことが出来ます。
赤になっている間に受けた命令は、信号機が再び青になった時に実行されます。

Y字型のレイアウトでは、引き込み線1に列車が戻ってきたら、自分の引き込み線1の信号機を赤にして、反対の引き込み線の信号機を青に切り替えます。
こうすることで、常にどちらかひとつの列車だけが動ける状態を作り出すのです。

列車はAは引き込み線1と引き込み線3の間を往復します。
列車Bは引き込み線2と引き込み線3の間を往復します。

まず、この動きをシャトルで設定します。
見た目にわかりやすいように、シャトルはサーキットセンサーで行うとした場合には、各引き込み線にサーキットセンサーを付けます。
これらはすべて共通のポートでよく、例えばStartの「16」などに設定しておきます。

信号機によるY字形シャトルの概念1

これでふたつの列車がシャトル出来るようになりましたが、このまま実行すると、当然引き込み線1と2から同時に列車が出発してしまい、ポイントの部分で事故が発生します。
そこで信号機を付けて、一方が走っている間は、もう一方の列車を停車させておくことにするのです。

信号機によるY字形シャトルの概念2

信号機の設置とセンサーの追加

信号機は引き込み線1と2に付けます。
次に考えなくてはならないのは、いつこの信号機を切り替えるかです。
切り替えるタイミングは、それぞれの列車が引き込み線に戻ってきた時ですから、それを判定するセンサーが必要になります。
引き込み線にもう1個ずつサーキットを取り付けても良いのですが、ここでは区別がわかりやすいようにコンタクトセンサーを引き込み線の端に設置しました。

1つの引き込み線に2つのセンサーと1つの信号機がある状態です。
センサーのうちひとつ(サーキット)は列車の進行方向を変えるシャトルのためのセンサーで、もうひとつ(コンタクト)の方は列車がどの引き込み線に入ったのかを判定する位置情報を取得するためのセンサーとして使います。

信号機のSTOP区間は引き込み線全体としてください。
今回は引き込み線は先端が終端になっていますので、絶縁は線路が繋がっている方向のセンターレールだけを絶縁すれば良いです。
※信号機のSTOP区間の絶縁はセンターレール(赤線・中央)、コンタクトレールの絶縁は左右レール(茶線・端)であることに気をつけてください。それぞれ線が違っていて干渉しないので、同じ区間内に同時に設置することが可能です。

信号機の設置方法の詳細は以下を参考にしてください。
デジタル信号機の場合にはこちら。
m84+アナログ信号機の場合にはこちら。

信号機で運転する場合のメモリー設定

信号機で動かす場合にもメモリーは設定します。
ただし、列車ごとの設定の部分は全く必要なく、列車を止めるには信号機を赤にして、列車を発車させるには信号機を青にすればよいだけなので、非常に簡単になります。
また、『引き込み線2に列車Bが止まっていたら』という条件の部分も不要です。なぜなら、列車がいてもいなくても、信号機が赤ならその引き込み線の列車は絶対に止まっていてくれるからです。

具体的にはこうなります。

信号機によるY字形シャトルのメモリー設定1 信号機によるY字形シャトルのメモリー設定2

動画で見てみよう

コンタクトセンサー3つだけでY字形シャトル

最後に少しだけ上級編です。
やや難しいので、読み飛ばしてもらっても構いません。

信号機を設置した場合でも、m84デコーダーがあるのなら、センサーはメモリーの時と同様に3つのコンタクトセンサーだけで済ますことも出来ます。
m84デコーダーを使って、シャトルのセンサーをバーチャルセンサーとすることによって、物理的なセンサーの数を節約することが出来るのです。

メルクリンのセンサーは感知する方式はいろいろとありますが、最終的にはどれも電気信号に変換されて、S88で判定します。
つまり、センサーがオンになるというのは、S88の特定のポートに電気が流れればよいだけのことなのです。

これを利用して、図のようにK84・m84デコーダーを配線します。

バーチャルセンサーとしての配線

すると、K84・m84を切り替えるだけで、S88のポートに好きなタイミングで電気を流すことが出来るようになります。
これを位置情報を担当しているセンサーと連動させます。

引き込み線に列車が入ってきた時に、K84・m84でシャトルトレインに設定したポートに電気を通電させます。
すると各列車は、センサーを通過していなくてもシャトルで停車・反転します。
※1番でシャトルが設定されている列車は、物理的にセンサーを通過したどうかに関係なく、S88のポート1に電気が流れたら停車・反転するということです。

私はこれを個人的に『バーチャルセンサー』と呼んでいます。
バーチャルセンサーを使用するとシャトルの物理センサーは不要で、各引き込み線に列車が入った時にK84・m84を切り替えて、3秒程度シャトルのポートに通電させてからまたオフにすれば、列車をシャトルさせることができます。

動画で見てみよう

信号機の制御に使用しているm84をそのまま利用しています。
引き込み線に入った時に、m84のポートの1つが、オンになってオフになってという動きをします。それがバーチャルセンサーです。