鉄道王国では当面CS3には対応いたしません

結論を先に書いておきます。

鉄道王国では、当面の間、CS3には対応いたしません。

現在の内容は、CS2を所有されているメルクリンユーザーを対象にした内容です。
すでにCS2は生産終了となっていますので、過去の話になります。
この内容はしばらくはそのまま残しておきますので、CS2を利用されている方は参考にしていただいて結構です。

しかし、新規にCS3に対応するかどうかは、現時点では未定です。
将来的にCS3の内容を追加するかどうかも含めて未定です。
当面の間と書きましたが、CS3についてはずっと対応しないという可能性もあります。
この点は、あらかじめご了承ください。

 

以下、私個人の所感です。
1ユーザーの個人的な感想ですので、これが全ユーザーの意見であるとか、マジョリティの感想であるとか勘違いされないようにお願い致します。
私が書くと影響が大きいと言われることがありましたので、そこはしつこいですが念を押しておきたいです。

ただ、上記のような対応を取るに至った、私個人の見解は書いておく必要があるとも思いますので、以下に記します。

CS3は悪い、使えないコントローラーではありません。
CS2と同じように高機能なコントローラーだとは思います。

ここは最も勘違いされると困る点ですので、はっきりと書いておきます。
これまでにも良い点と悪い点を列記しています。

しかし、私としては、現時点では、あまりオススメできないコントローラーであることも事実です。

理由はこれまでにも書きましたが、

・CS2と完全上位互換になっていない(2017年3月時点)
CS2では出来て、CS3では出来ない機能が存在するということです。
例えば、メモリーのグループごとのオンオフ、いわゆるCS2と同じ設定方法でのシャトルトレイン、レイアウト図の切り替えなどです。

もっとも、今後のバージョンアップで改善されていくと思いますし、CS2のユーザーだから気になることで、全くの新規ユーザーには気にならないことかもしれません。
ですので、今からCS3で新規にレイアウトを組む人には、さほど問題にならない可能性もあります。
しかし、すでにCS2の機能をフル活用したレイアウトを作ってしまった人は、検討してからの方が良いでしょう。
CS2でがっちりレイアウトを作っている場合、コントローラーをCS3に替えると、昔から使っていた周辺機器も同時に替えたり、設定を変更したりする必要に迫られる可能性があります。

・UI(ユーザーインターフェイス)が使いにくい
鉄道模型のコントローラーとしては使いにくい。常時ネット接続できるような機能がないのに、バージョンアップでの機能修正が前提であるかのような品質でのリリースである、という点です。

大事なので、繰り返しますが、以前にも書いているように『CS3は、ポテンシャルはありますが、今後の修正に期待します』ということです。

いまこのコントローラーがベストなのか?と聞かれたら、ベストとは言えないと答えますということです。

 

個人的には、中でも一番大きな問題点はUI(ユーザーインターフェイス)だと思っています。

例えば、買ってきて初めて電源を入れた時には、速度計もスピードバーも表示されない画面になります。
鉄道模型のユーザーが、何はなくても最初することってなんでしょうか。列車を走らせることではないでしょうか。
アナログ時代のコントローラーでもノブを回せば走るという、わかりやすい構造でした。CS2でも起動したら速度計が表示されます。
それすら表示されないのは、鉄道を走らせる以前に「まずはコントローラーの使い方を勉強してくださいね」と言われている気分になりました。
機械の使い方を覚えたいのではありません。模型を走らせたいだけなんです。それが簡単にできるような設計にしてもらいたいです。

もちろん2回目以降の起動では、前回の終了状態は保持されていて、復元されます。
ですので、機関車リストなどは表示された状態にはなります。
しかし、今度はリストから機関車を選択した時に、ファンクションボタンが1回では表示されずに、もう1回余分にタッチが必要になるのです。
WEBサイトに例えると、いままで1ページで出来ていた操作が、わざわざクリックして、別ページを表示しないと出来なくなったような感覚です。
CS2にはサイドに8個分のファンクション用の物理的なボタンが付いていましたが、CS3ではそれも省かれているので、いちいち操作して画面を出さないことにはどうしようもないのです。
ちょっと汽笛を鳴らしてみようかな、ポチッとな、という感覚には、とてもなれないのです。

それから、少し技術的なことになりますが、タッチを制御するドライバーの品質が悪いです。また、操作系の設計も悪いです。

CS3に使用されているOSはLinux系のもので、スマホ等で一般的なAndroidやiOSではありません。
サーバーやパソコンで使用されているOSなのです。
それなのに、今日発売されているどのスマホやパソコンより低い解像度の画面に、ウインドウを複数表示して、ドラッグ&ドロップを強要する操作になっています。

まずタッチの反応が悪いです。
俗に言う「ヌルヌル感」は全くありません。最初期のAndroid端末は、スクロールがカクカクするなどと世間でも叩かれていたと思いますが、まさにあのようなイライラする品質です。
スクロールやドラッグ中に途切れたり、ボタンが小さすぎて誤操作を誘発したりします。
もうスマホに慣れてしまった人間には、品質が良いとは感じることは出来ませんでした。

そして、ウインドウシステムを採用にしているにも関わらず、ウインドウサイズは常に固定で、リサイズしたり、最小化最大化することは出来ません。
また、背面に位置しているウインドウを、タッチして前面に持ってくることが出来ません。背面にいるウインドウの情報は、前面のウインドウを邪魔にならない場所に移動させない限りは、見ることが出来ません。
この状態なのに、イベントの設定等では、背面のウインドウの要素から前面のウインドウの要素へのドラッグ&ドロップでの操作が必須です。

全体的にドラッグ&ドロップやスライド操作が多いのですが、現実にはスマホでも操作のほとんどはタッチのみで、フリックなどはかなり特殊な状況で、明らかにフリックするべきだとわかる状況でしか採用されていません。
メールアプリやSNSでフリックとかしますか? 日本語文字の入力以外はほぼしないですよね。
UI設計については、全く経験のない人が担当されたとしか思えないです。

最後に、私自身もハマりましたが、製品としてのサポートと品質管理のレベルがまだまだ低いです。

CS3は本体にネットワーク接続機能(インターネット利用機能)が一切搭載されていません。
しかし、発売日には不具合を残したまま出荷してしまい、すぐにバージョンアップが必須という事態になりました。
その後もバージョンアップを繰り返しています。つまり、ユーザーが自分でバージョンアップすることが前提の品質で製品出荷をしていることになります。
このような提供形態は、スマホのように常時ネットワークに接続されているなど、バージョンアップをほぼ全ユーザーが確実に受けられるアプリやクラウドサービスでは成立すると思いますが、鉄道模型のコントローラーではいかがなものでしょうか。

実際に、メルクリンのレイアウトをインターネットに接続しているという人は、必ずしも100%ではないはずです。
私の知り合いに限れば、ネット接続されているレイアウトの方が少数です。
発売日の不具合がある状態のまま、今日現在も使用しているユーザーがいても不思議ではありません。
鉄道模型とはそういうものなので、サービスの提供形態とユーザーの使用環境が一致しているとは言えないと思います。

そして、実際に私の個体では、バージョンアップしても正常な状態にならないという事象が発生しました。
CS2の場合には、万が一こうなってしまった場合には、ユーザー側から明示的にバージョンアップの要求をする(updateボタンを押す)ことが出来ました。
しかし、現状のCS3では、そのボタンも存在しません。
CS3では、常にメーカー側からプッシュ通知で「バージョンアップがある」ことが一方的に行われます。
その通知を見てバージョンアップを行います。私もすべてのバージョンアップを実施しました。
しかし、現実に(極稀かもしれませんが)正常にバージョンアップが出来なかったという現象に陥りました。
そもそも正常ではないということに気がつくのにも1ヶ月以上かかりましたし、それがわかった時にユーザー側から出来る手段はありませんでした。修理対応ということになります。

バージョンアップ機能は良いことだと思います。
しかし、常時ネットワークに接続する機器ではない以上、1回のバージョンアップには、それなりの品質を保った状態で出荷するべきだと思います。「β版」みたいな機能を含むコントローラーでは困ります。

 

細かくと上記のようになりますが、一言で表現すると、『全く時代に合っていないな』と感じています。

現代では趣味も多様化していろいろと楽しいこと、面白いことはあります。
私もいろいろなことに手を出してしまいがちで、メルクリンが趣味のすべてではありません。

他の趣味を参考にしますと、写真はスマホでも一眼レフ並みの画像を得られるようになりました。
レタッチも高価なソフトを買わなくても、付属や無料のアプリでプロ並みの映像に変換できて、それをプリンターを持っていなくても、コンビニでプリントできたり、年賀状で送付したり出来るようになっています。

ドローンなどは、ネット常時接続で地図情報と同期して、特定のエリアは飛行禁止にしたり、操縦不可能な範囲に飛んでいきそうになったら自動で手元に戻ってきたりします。

プラレールでも、サウンドや水だけで煙が出せる車両が発売されますし、公式ではなくてもスマホで走らせることができる製品などが出てきました。

ネットゲームなどは、ほぼ毎日アップデートが行われ、不具合や不満はすぐに対応され、ゲームバランスも修正されます。
極端な話、敵が強すぎる!という意見が多ければ、翌週には敵が弱くなるか、自分が強くなります。
そういう対応が出来ないタイトルは生き残れないようになりつつあるような気がしています。

スポーツでは、マラソンなどは、腕にスマホをつけて走る(そのための装着パーツなどもスポーツ用品メーカーから多数発売されている)ことで、ペースメーカーになって適正なラップタイムを指示してくれたり、次のトレーニング方法や目標を提示してくれたりします。
大きなマラソン大会を完走するためのプランなども、簡単に立てられるようになっていたりもします。
私は実際にスマホを着けて市民マラソン大会を走ったところ、全くの運動音痴ですが、チーム内で区間賞のタイムで走り切ることが出来ました。

共通しているのは、ユーザーにとって、簡単に、楽しく遊べるようになっているという点です。
難しいと感じる、困っていたという点が、ネットワークやクラウドサービスと連動することで、すみやかに提供元企業に伝わり、フィードバックが受けられる。企業側からは毎日のように次々とチャレンジや遊び方の提案がなされる。
それはもう当たり前の時代になっているように感じます。

このような中で発売されたCS3を手に取りましたが、まだ、私にはこの端末からの提案が全く見えてきません。
別に現代の若者が、スマホばっかり触っているわけではないと思います。
面白くて、楽しくて、夢中になるから、遊ぶという単純な構造は、全く変わっていないのではないかと思います。

CS2の時には、夜中にふっと思い立って起きて、わざわざ電源を入れてメモリーを組んだりしてみました。
それから何年も時が過ぎてから発売されたのに、少なくとも私は、CS3には夢中にはなれませんでした。
だから、鉄道王国もメルクリンこのまま、現状維持です。
メルクリンが嫌いになったりしたわけではありませんが、遊びの進化はないですね。

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